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麻布十番・麻布台


問われ始めた歴史ある住宅街の真価

港区の中心的な位置にあり、六本木、元麻布、白金、芝というハイエンドな街に囲まれているのが麻布十番だ。歴史の長い成熟した街ながら、下町的な親しみやすさが魅力。麻布と名がつく街には、麻布台、麻布永坂、麻布狸穴町、西麻布、東麻布もある。それぞれ落ち着いた住宅街が形成されている。なかでも再開発がかる麻布台は今後、要注目だ。

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ASSET VALUE

大きな開発もなくリセールバリューは120超

HISTORY

旧麻布区の東と西

LIFE STYLE

小粋に暮らせる山手の下町

ASSET VALUE

大きな開発もなくリセールバリューは120超

エリア 麻布十番・麻布台 南麻布・元麻布 白金 六本木 広尾
中古平均坪単価

523万円

575万円

482万円

749万円

533万円

築10年リセールバリュー

124.09

101.09

105.69

87.19

103.09

築10年利回り

4.00%

3.50%

4.09%

3.70%

4.50%

築10年平均占有面積

67.50㎡

80.09㎡

74.19㎡

80.30㎡

89.69㎡

データ提供 : 東京カンテイ

各種データの算出方法


リセールバリューデータの集計条件

2007年4月~2010年3月に新規分譲され、2018年4月~2019年3月に中古流通した分譲マンションを対象に新築分譲価格からの価格維持率(リセールバリュー)を算出。

専有面積30㎡未満の住戸および事務所・店舗用ユニットは集計から除外。

利回りの集計条件

2016年4月~2019年3月までに発生した中古流通売事例および賃料事例から利回り、平均専有面積を算出。

築10年:築9年超~築12年未満の中古流通売事例と賃料事例。

専有面積30㎡未満の住戸および事務所・店舗用ユニットは集計から除外。

大きな再開発はないものの、リセールバリューは120を超えており、都心住宅地の中でも非常に高い水準にある。ただし、占有面積は70を下回る。広めを求めている人はタワーマンションの上層階などが狙い目だろう。

HISTORY

旧麻布区の東と西

明治から昭和にかけて今の23区を「東京市」といった頃、現在の港区は「赤坂区」「麻布区」「芝区」で編成されていた。3区のなかで中央に位置するのが麻布区。南の芝区との境界は古川である。 現行の住居表示になるにあたり、麻布区内から「六本木」という地名が誕生。もし麻布と付けば「北麻布」だったに違いない。 残りは麻布名を継承。元麻布、南麻布、西麻布、とここまではわかりやすく名付けられたが、東だけは東麻布以外に麻布台(1~3丁目)、麻布十番(1~3丁目)、麻布永坂町、麻布狸穴町と分かれた。住民の強い意向が反映された結果らしい。

なかでも古くから賑わいを見せていた街が麻布十番である。「麻布山善福寺」の門前町としての場所柄と、古川にかかる一の橋が船着場で物流の結節点としての役割も担ったことから、鉄道駅も無いはるか昔から人が集った。 住宅地として特筆すべきは麻布永坂町か。街区への進入路が少なく、通り抜けすることができない。関係者しか出入りし得ないであろう一角は、他に類をみないといえるほど静寂な街並みだ。 麻布台1丁目では現在大型再開発が進行中。なかには東京タワーと同程度の地上320m超(65階建て)の超高層建物が含まれる。竣工予定は2023年3月。また、東京の景色が変わる。

港区西麻布「麻布霞町パークマンション」の外観

青山霊園に沿って、西麻布交差点を経由する環状4号線(通称:外苑西通り)は、概ね笄川(こうがいがわ)の流れをなぞったものである。この川は、天現寺橋で古川(渋谷川)に流れ込む。 笄町、霞町といったこの界隈の江戸時代の地名は、現代のマンション名等にいまだ採用されるケースが珍しくない。

環状4号線「プラチナ通り」は、白金台5丁目(目黒通り)で行き止まるが、東京五輪2020開催決定とリニア中央新幹線開業(2027年)発表が、品川駅まで延伸させる東京都の計画を加速化。開通すれば、白金はもとより西麻布、広尾あたりの利便性もかなり高まるとみている。

西麻布は低層系高級マンションの集積も特徴のひとつ。代表的なものに「パークマンション麻布霞町」がある。 ここはかつて三井本家の土地で、1980年代後半は「広尾ガーデンヒルズ」の販売センター設営地であった。 その後、三井不動産系列の仲介店舗となり、最終的にマンションとして分譲された。 三井不動産初のグッドデザイン賞受賞物件であり、業界に少なからず影響を与えた1棟である。

LIFE STYLE

小粋に暮らせる山手の下町

都心の住宅街でも麻布十番にしかないものは商店街の温かみだろう。麻布山善福寺の門前町として江戸時代から栄えた歴史を持ち、六本木まで歩ける好立地ながら、訪れた人たちを気さくに迎えてくれる。「浪花家総本店」はそんな街を象徴する老舗だ。焼きたてのたい焼きの温かさは、いわばこの街の温かさ。頬張れば誰もが自然と笑顔になって、地元のような愛着が湧いてくる。(撮影協力:浪花家総本店)

歴史ある商店街には、長く愛される店が存在する。「松尾寫眞館」は80 年以上に渡って家族の写真を撮り続けてきた。「きものアートすなが」はさらに長く創業135年。店内には反物、帯、和装小物、オリジナルのモダンな草履や下駄まで並び、デパートに負けない品揃えが自慢だ。聞けば、商店街の人たちは仲がよく、持ちつ持たれつが当たり前。そんな間柄が街の雰囲気にも表れている。(撮影協力:きものアートすなが)

商店街を中心ににぎわう街には、パティオ十番と呼ばれる広場や遊具のある公園などが点在。麻布十番納涼まつりをはじめ毎月のようにイベントも開かれて、子育てが楽しくできることから散歩や買い物をのんびり楽しむ親子の姿が多い。長い歴史のなかでこの街を取り巻く環境は変化しているが、変わらないのはここで育つ子どもたちの笑顔。都心ということを忘れる和やかさだ。

街の核となる麻布山善福寺は、幕末に初代アメリカ公使館が置かれた場所。日米友好の絆はここで深められたという。そんな歴史を繙きたくなるほど、この街に暮らす人たちはインターナショナルだ。懐かしい雰囲気の商店街にはオーガニック食品を販売するフランス・パリ発のグロッサリー「ビオセボン」もあり、グローバル化が進んでいる気配も感じる。

麻布十番が「山手の下町」と言われる所以は、気さくさとともに、すり鉢状の真ん中に位置する地形にもあると言われている。周囲の坂を介してつながるのが、六本木、元麻布、三田といった港区の人気アドレスだ。坂の向こうにそれぞれの街のランドマクークがちらりと顔をのぞかせるのは、この街ならではの景色。もちろん、ここに暮らせばどのアドレスも生活圏内だ。

商店街から新一の橋交差点を渡ると、シティタワー麻布十番、パークコート麻布十番ザ・タワーといったタワーマンションが増えてくる。再開発地区のため街並みは整然として、歩道も広々。平坦な道が続くので、自転車での行き来も自在だ。

同じ「麻布」を名乗っても西麻布は雰囲気が変化。古くは霞町と呼ばれた一帯は落ち着いた街並みが続く。西麻布といえばグルメのメッカだが、個人店が多いからかにぎわう夜もゆったりと歩ける。その落ち着きが一層深まるのは牛坂を上った辺り。ハイエンドなマンションが立ち並び、鳥のさえずりが響くほどの静けさだ。

麻布界隈の魅力を語るうえで欠かせないのは食。麻布十番だけでも、名店と呼ばれる店がいくつも集まる。その1軒が「可不可 KAFUKA TOKYO」だ。店主の宮下大輔さんは同じ麻布十番の「暗闇坂宮下」をはじめ多くの飲食店を運営。路地にあるこの店では原点回帰として、和食の真価が打ち出されている。この日は「シャンパーニュ・キャステル・リエバ」のイベントを開催。美しく味わい深い料理とシャンパーニュのマリアージュが、大人のための贅沢な時間を生み出していた。(撮影協力:可不可 KAFUKA TOKYO)

Updated on 2019.8.4

TERASS編集部 (ASSET VALUE)

坂根康裕 (HISTORY)

上島寿子 (LIFE STYLE)

一井りょう (PHOTO)