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代官山


先端を走り続ける街の、価値ある住宅地

ヒルサイドテラス、代官山T-SITE、ログロード代官山など、その時代ごとに先端の施設を擁してきた代官山。ブランドショップの旗艦店もあり、ほかにはないようなセレクトショップやインテリアショップでもこの街には溶け込み、東京のライフスタイルを先導してきた。住宅地は多くはないが、落ち着いた環境が暮す街としても高い人気を維持している。

  • #BLIGHTFULL MORNING

  • #FOR BREAD LOVERS

  • #GALLERY WALK

  • #WHITE TILES

  • #CHAMPAGNE BRANCH

ASSET VALUE

取引数自体が少ない、超希少エリア

HISTORY

都市開発の成功例「代官山」

LIFE STYLE

空気を吸うようにカルチャーに触れられる街

ASSET VALUE

取引数自体が少ない、超希少エリア

エリア 代官山 広尾 青山 渋谷 神宮前
中古平均坪単価

-

533万円

431万円

455万円

657万円

築10年リセールバリュー

-

103.09

104.09

111.00

171.10

築10年利回り

5.00%

4.50%

4.09%

3.90%

3.20%

築10年平均占有面積

170.19㎡

89.69㎡

97.69㎡

42.29㎡

97.59㎡

データ提供 : 東京カンテイ

各種データの算出方法


リセールバリューデータの集計条件

2007年4月~2010年3月に新規分譲され、2018年4月~2019年3月に中古流通した分譲マンションを対象に新築分譲価格からの価格維持率(リセールバリュー)を算出。

専有面積30㎡未満の住戸および事務所・店舗用ユニットは集計から除外。

利回りの集計条件

2016年4月~2019年3月までに発生した中古流通売事例および賃料事例から利回り、平均専有面積を算出。

築10年:築9年超~築12年未満の中古流通売事例と賃料事例。

専有面積30㎡未満の住戸および事務所・店舗用ユニットは集計から除外。

取引のデータが少なく(0はデータが少なく算出不可)、平均占有面積も一部の物件に寄ったものとなっている。エリアの知名度・需要に対し、物件がなかなか出回らないエリアと言えるだろう。

HISTORY

都市開発の成功例「代官山」

明治以後、国の奨励による桑・茶栽培は猿楽町一帯も例外ではなかった。 いまの旧山手通り沿いは、三田用水を使った水車が多く見られる景色だったそう。南平台町、鉢山町辺りは西郷侯爵家が所有。「西郷山公園」にその名が継承されている。 東海道線の開通と電気の普及により、茶畑と水車は姿を消す。しかしながら渋谷西部の宅地化が進む中にあって、西郷山は山林や小川の残る風景だったようだ。

転機は1914年、2本の直線に敷かれた坂道であろう。三田用水(旧山手通り)とほぼ平行に開通した南平坂と亀山坂は、碁盤状の街割りの礎になったと推察する。 1928年、箱根土地が約94万haもの広大な分譲地*を手掛け、現在の閑静な住宅街の基盤ができた。*周辺地区含む

地勢は高台地であるが、とかく周辺との高低差が凄い。とくに西側。標高10mに満たない目黒川からわずか200m程度で20m以上も地盤が隆起する。 西方から向かえば(少々大げさに言い方になるが)切り立った崖線を駆け上がっていくイメージである。

北の玉川通り(246号線)、東のJR山手線、南の東急東横線と隣接地域から分断された代官山エリアは、西側だけが旧山手通りを介しながらも隣町(目黒区青葉台)と閑静な住宅街の連なりを共有している。 一部区境では、極小ではあるが第一種低層住居専用地域に指定されている場所があるくらいだ。

代官山ヒルサイドテラスは、街の価値を向上させる商業施設の先駆け的な存在だ

代官山は、独自のイメージ形成に成功した街ではないだろうか。

発信源は「代官山ヒルサイドテラス」。 旧朝倉家の敷地を1967年から30年余りの長い歳月をかけて完成させた複合施設で、高度利用と経済性を優先した現代の都市開発とは一線を画す。エリアの景観と印象に多大な影響を与えたといえるだろう。 地名由来の古墳「猿楽塚」は、その敷地内に。重要文化財「旧朝倉家住宅」も50m程離れた場所にある。 いずれも旧山手通り以西にあるのだが、区境がここだけ通りを外れているため渋谷区に属する。 関係者によれば「区の境界線は(ヒルサイドテラス)敷地内を横断」。「三田用水の経路を辿ったのでは」ということだ。

箱根土地分譲の前の年、1927年に同潤会「代官山アパートメント」(代官山町)が竣工。1996年に解体され、タワーマンションを含む複合再開発「代官山アドレス」に生まれ変わった。 公園を含む広場空間の多用、超高層配置を線路寄りに、八幡通り沿いにはテラス席のあるレストランを設ける等、散策動線を絶やさず「徒歩で楽しむ代官山」ならではのランドスケープに仕上がっている。

LIFE STYLE

空気を吸うようにカルチャーに触れられる街

代官山というアドレスを端的に示すのは、朝倉家の所有地に建てられた代官山ヒルサイドテラスだ。集合住宅、オフィス、レストラン、ショップ、アートギャラリーなどで構成される施設は、建築家・槇文彦氏の設計。旧山手通り沿いの稀少な立地とゆとりのあるランドスケープ、そして主張を抑えた街に溶け込むデザインは、経済性だけを優先しないこの街の美学が詰まっている。

代官山ヒルサイドテラスはアートの発信基地でもある。施設内には複数のアートギャラリーが入居。「アートフロントギャラリー」は、作家の紹介、アート作品の展示・販売以外にも公共の場や施設のアートデザインやアートイベントなども幅広く手がける名門だ。施設内の3つのスペースには月替わりで国内外のアーティストの作品を展示。この時はアルフレド&イザベル・アキリザンとミゲル・アキリザンの展覧会を開催していた。(撮影協力:アートフロントギャラリー)

“代官山らしさ”を生み出す要素の一つに建物の意匠がある。蔦などの自然素材を取り入れたり、アーティスティックなデザインを施したりとそれぞれに個性を放ちながらも、すべてに普遍性のある落ち着きが感じられる。束縛されるのではなく、自然に出来上がった統一感に、この街独特のセンスが光っている。

蔦屋書店を中心にいくつもの小さな専門店を遊歩道で結んだ「代官山 T-SITE」をはじめ、街のなかには新しいスポットが次々と誕生している。それらに一貫して備わるのは、建築物としての美しさとアートと緑に親しめる空間。まるで代官山イズムとして継承されているかのようだ。たとえ地図は描き換えられていっても、街に流れる空気は変わることがないのだろう。

「代官山東急アパートメント」と商業施設の跡地に2014年にオープンした「TENOHA DAIKANYAMA」。代官山駅入り口交差点という好立地と、建物は活かしつつ内外観のみをリニューアルする画期的な手法、新しいビジネスとライフスタイルの創造というコンセプトが話題を呼んだ。5年限定の複合施設だったため、2019年秋に閉館。今後は未定だが、たとえ施設は変わっても代官山らしいゆったりとした空間のあり方は継承されるはずだ。

出張料理人のマカロン由香さんは代官山で料理教室を主宰。低層中心の街並みが好きでこの場所を選んだとか。「センスのいいお花屋さんやおいしいパン屋さんなど、身近なところによい物が揃っている点も気に入っているんです」。教室に通う人は感度が高く、システムキッチンはドイツの最高級ブランド「ポーゲンポール」を入れるなど一流品で統一。この街らしい上質なライフスタイルに触れられる。(撮影協力:Le Macaron YUKA.)

ファッション、アート、食などあらゆるジャンルの先端を行く代官山。“おしゃれな街”の代名詞となる街の魅力は、アパレルショップのショーウィンドウやレストランのテラス席などを眺めながら歩くだけでも感じられる。その街並みから気づくのは、新しさのなかにさりげなく忍ばされたアンティーク感。モダンでシックなその雰囲気が、多くの人たちを魅了しているのだろう。

都心の住宅街に多く見られるのが緑溢れる街並み。代官山も例外ではなく、多くの樹木や草花で彩られている。遊具のある公園も点在し、子育てにも向く環境が形成されている。駅直結の代官山アドレス ザ・タワーや高台に位置するヴィンテージ物件の代官山マンションをはじめ、マンションは少数精鋭。落ち着きのあるファサードが街の景観と馴染んでいる。

ログロード代官山内の「SPRING VALLEY BREWERY TOKYO」は醸造所併設のオールデイダイニング。木の温もりを感じる空間で、オリジナルのクラフトビールを味わえる。パスタやピッツァなどフードメニューは、ビールとのペアリングが提案されていて楽しい。会社の仲間と訪れる人も多く、憩いの場として定着しているようだ。代官山というと華やかな印象ばかりが先立つが、ここにいる人たちは穏やかで自然体なのも発見だった。それこそが暮らす街としての代官山の姿なのかもしれない。(撮影協力:SPRING VALLEY BREWERY TOKYO)

Updated on 2019.8.4

TERASS編集部 (ASSET VALUE)

坂根康裕 (HISTORY)

上島寿子 (LIFE STYLE)

一井りょう (PHOTO)